その一言が別れ道!同じ内容なのに嫌われちゃう?伝え方で異なる印象の与え方

ゲストライターの伊藤百世さんの記事をお届けします。
伊藤さんは、Webディレクター・ライター業務をメインとし、新規店舗のブランディング・運営企画にも携わるなど、多岐にわたり活躍されています。今回は「つたえる」ことについて伊藤さんがご紹介!

仕事をする上では、社内外ともに必ずコミュニケーションが発生しますよね。そうした関わりの中で、この人とはあまり仕事がしたくないな…だったり、この人と仕事をすると気持ちいいな…といった相手ごとに異なる印象が生まれると思います。たとえば、仕事内容や相手の態度に大きな差はないのに、受け取る感触に開きがあるのはなぜでしょうか。もしかしたら、伝え方に原因があるかもしれません。

ひょっとすると、あなたも嫌な気持ちになる伝え方をしているかも? この人と仕事をするのは嫌! と言われてしまわないよう、「つたえる」ことについて一緒に考えていきましょう。ちなみに今回は、社内でのコミュニケーションに焦点を当てたいと思います!

1.こんな人とは仕事したくない!

「どんな伝え方をすると良いか」の前に、「こんな人と仕事するのは嫌だ!」を考えてみましょう。自分がされると嫌なことを思い浮かべてみてください。

  • こちらのスケジュールを考慮せず、急ぎだからとむりやり押し込まれる
  • 成果物に対して否定ばかりされる
  • 相談しても聞いてくれない
  • 目標達成ができないと頭ごなしに怒られる
  • 説明が抽象的で意図することが理解できない

いかがでしょう?嫌ですよね。ひとつ間違えばパワハラに感じてしまうかもしれません。こちらに挙げたことはたしかによくない仕事のやり方ですが、誰しもが陥る可能性があります。

なぜか。人は、余裕がなくなると相手の受け取り方より自分の欲求を優先しがちだからです。

こうしてほしい、こうしなければならない……ということで頭がいっぱいになると、ついつい相手も自分と同じ気持ちになってくれていると錯覚します。その結果、「これ急ぎだから明日までによろしく」や「とりあえず動けばいいから」などといった雑な指示を出してしまう可能性もあるのです。このような伝え方では相手からの信頼は得られません。クライアントに対して、納期直前に「間に合いません」の一言だけで済ますことはありませんよね?

しかし、社内でそうした対応を続けていると、対クライアントになった時にも良くないコミュニケーションを取ってしまう可能性があります。内部でできないことは、外部でもできません。

常日頃から意識的に伝え方や態度に気を払えたら良いのですが、そんな余裕がないこともしばしば。もし自分が言われたらどう思うだろう? と、自分ごとにしてしまう方がスムーズにコミュニケーションが取れるのではないでしょうか。

2.基本中の基本、やられて嫌なことはしない

先ほど挙げた「一緒に仕事をしたくない人」の例。実際に同僚や上司にいたら、業務に支障をきたすほどのストレスを感じてしまうかもしれません。しかし、そうした状況は間違いなく訪れるもの。そうした時に、自分が嫌だなと感じる伝え方を極力しないようにしましょう。

「急ぎだから」で終わらせない

どうしても特急で対応しなければならない案件は少なからずやってくるもの。社内で担当できる人が少ない場合、誰か一人の負担が増えてしまうこともあるかもしれません。

その場合、まずは急ぎでお願いすることへの配慮が第一。その上で、現在相手が対応中の案件や業務について確認し、優先順位を考えましょう。もちろん、社内の他のメンバーで対応できる件は手分けすることも大切です。

さてこんな時、あなたなら、どのように伝えますか?
【NG】「悪いけど、明日までにやらなきゃいけないからよろしく」
【OK】「急で申し訳ないが、君にしか対応できない急ぎの件がある。お願いしたいのだけれど、今着手している案件の状況を教えてくれる?」

仮に現在抱えている仕事に対して救済措置を考えていたとしても、NGパターンの言い方ではまったく伝わりません。それどころか、相手に高い確率で「NO」と返されてしまうでしょう。時間がなくて焦っているときほど、仕事を一緒にする人のことを考えて伝えたほうが、よほど円滑に業務が進むといえます。

成果物の確認は肯定から入る

たとえばディレクターやプロジェクトマネージャーなどの職に就いている方で、制作チームから成果物が上がってきた時、まずダメなところを指摘しがちではないですか?イメージと違ったり、トンマナとズレていたり、コードが読みにくかったり。もちろん完成度が低すぎる場合もあるので、すぐに修正を返したい気持ちは非常によくわかります。しかし、最初からマイナスポイントばかりをあげつらうと、相手のやる気やプライドを根こそぎ奪ってしまうかもしれません。

【NG】「あれもこれもダメ。グチャグチャだけど、何考えて作ったの?」
【OK】「色使いはいいね。でも、もう少しボックスのサイズを揃えたほうがいいと思うけど、どう思う?」

あなたが修正を返したい成果物には、本当にひとつもいいところはないでしょうか? それとも、全体的には良いけれど悪いところが目についてしまうのでしょうか?どちらにしても、まずは肯定することで相手の緊張が少しほぐれます。自分が作ったものを人に見てもらう時、少なからず緊張を感じる方が多いのではないでしょうか。それに対して肯定されたり褒められたりすると、リラックスした気持ちが生まれるので、その後の指摘や修正も聞き入れやすい態勢ができるのです。ぜひ、試してみてください。

忙しくても相談には耳を傾けて

繁忙期に後輩や部下から「相談があるのですが」と言われたとしたら。とてもじゃないけれど、今は対応しきれない! という時でも、おざなりな対応をするのはいただけません。

【NG】「今忙しいから今度にしてくれる?」
【OK】「ごめん、今どうしても時間が取れなくて。○時なら空いてるからどう?」

もちろん当日ではなく後日でも良いのですが、代替案を出すことで「この人は忙しくても自分のために時間を作ってくれようとしている」と信頼度がアップします。もし自分が悩んでいる時に相談を持ちかけた時、「今は無理」で終わらせられたら哀しくなりますよね。相手も同じです。悩みや相談ごとこそ、自分ごととして考えるようにしましょう。

目標が達成できなくて一番つらいのは誰?

営業職だと特に感じるかもしれませんが、ノルマや目標設定が厳しい会社だと、それが達成できなかった時に、社内全体に非常に重い空気が流れがちです。怒号や叱責ばかりが飛び交う会社は当事者以外の他のメンバーも鬱々とした気持ちを抱えてしまう状況になりかねず、皆によくない影響を与えてしまいます。

【NG】「なぜ達成できなかったの? 先月も成績すごく悪いけどやる気ある?」
【OK】「なかなか結果が出ないとつらいよね。今のやり方が最適か一度考えてみよう」

目標が達成できなかった時、一番心に重い荷物を抱えているのは当の本人です。怒られるかもしれない、クビになるかもしれない、そうしたストレスと闘っているのです。そこで追い打ちをかけるような言い方をしては、部下は萎縮するばかり。やる気を出させるためにはどうすることが最適か、考えてみましょう。

ただここで考えてほしいのは、報告する立場の方も同じです。怒られることを恐れて嘘をついたり、回りくどい言い方でごまかしたりするのは絶対にダメ。嘘は必ずバレるので、素直に現状を報告してくださいね。お互いの信頼関係が大切です。

抽象的すぎる説明は相手のストレスを増幅させる

「もう少しダイナミックな感じに」「適当に帳尻を合わせて」「もっと早くならないかな?」など、形容詞ばかりの説明はできる限り避けましょう。「適当」の感覚は、人によって違うもの。あなたがちょうどいいと思っていることは、相手にとっては多すぎたり少なすぎたりするのです。

【NG】「資料に説得力がほしいから、いい感じのデータ探しといて」
【OK】「利用率の統計調査データと実際の使用感アンケートがあったら探してくれる?」

具体的に「何が」「どれくらい」ほしいのか、がわかれば相手を困らせることが減りますよね。何かを報告する時にも「たくさんあってどれがいいかわかりませんでした」という説明ではなく、「的確かと思う資料が○個ほどあったのですが、判断しきれないので見ていただけますか?」という流れのほうがスムーズですね。

3.自分と相手の気持ちや時間を慮ることが、伝え方のキモ!

伝え方を少し変えるだけで、相手の聞く体制が整ったり、理解までのスピードが早まったりと、良い効果が生まれやすくなります。急いでいるのだから、と自分の想いばかりを優先すると逆に士気を下げることになりかねません。

伝え方に気を使うということは、相手の機嫌を取るわけではなく、携わるメンバー全員が気持ちよく仕事に向き合うために、非常に重要なポイントなのです。円滑なコミュニケーションが得られるので、結果としてお互いの時間を必要以上に取られなくて済みます。

面倒だと思わずに、まずは「こう言ったらどう思うかな?」と一呼吸置くようにしてみませんか。思いやりを持って接することは、上司でも部下でも同僚でも皆同じなのです。

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